「もし、子どもが自転車に乗って事故を起こしたら…?」という親御さまのお悩みについて、様々な保険のチェック方法をご紹介いたします。自転車保険に入ろうかな?何がいいかな?とお悩みのママ・パパ必見です。
今日は、私が最近よく相談される、こんな声から。
「子どもが自転車に乗り始めたのですが、
危なっかしくて、とても不安です。」
今は3歳くらいから、ペダルのない自転車を乗せはじめるご家庭も多く、自転車に乗る子どもの低年齢化がどんどん進んでいます。
自転車事故を起こした小5のお母さんに約9,500万円の賠償命令!?
「お子さまが自転車でケガをしないか不安、ということですか?」
とお伺いしたところ、こんな答えが返ってきました。
「もちろん、子どものケガも不安なのですが、病院にかかっても、治療費はかからないので、経済的な負担はないですよね?
(※お子さまの年齢、お住まいの地域、所得により異なります。多くは小学校就学前まで。詳細は各自治体にお問い合わせください。)
でも、人にぶつかってケガをさせてしまった場合、相手の方から高額な治療費を請求されることもありますよね?それが怖いのです。」
実際に、平成20年の神戸市内で起きた自転車事故では、
児童が坂道を時速20〜30Kmで下っていたところ、散歩中の女性に激突。
女性は頭の骨を折り、意識の戻らない状態となってしまいました。
神戸地裁は、事故の原因が自転車の安全な走行に対する児童への十分な指導をしていなかった「母親」にあるとして、寝たきりとなった女性の逸失利益や介護費など、母親へ約9,500万円の賠償を命じました。
(神戸地方裁判所 平成25年7月4日判決)
これはほんの一例で、実際に同じような自転車事故で
約5,000万から9,000万円にも及ぶ賠償を命じる判決が出ています。
自転車保険に入らなくてもよい!?
「やっぱり怖いので、すぐに自転車保険に入ります!」
お母さん、ちょっと待ってください。
実は、既にご加入している場合が多いのです。
「え?自転車保険に入った覚えはないですよ!」
そうですよね。でも、他の保険でまかなえる可能性があるのです!
まずは、既に入っている保険を確認してみましょう。
まずは自動車保険の“ある特約”をチェック‼
「え?車の保険なのに、自転車が何か関係あるんですか?」
はい、そうなんです。
既にお車をお持ちで、任意の自動車保険にご加入している方は、
その補償の中に、『個人賠償責任特約』が付いているか、まずは確認しましょう。
これは、日本国内で発生した、自動車事故以外の日常生活の事故により、ご契約者、そのご家族が他人にケガを負わせたり他人の財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負ったりした場合に保険金をお支払いするものです。
(※家族の範囲や補償金額の上限等に関しては各保険会社にお問い合わせください)
実はこれで自転車事故の賠償を補うことができるのです。
ちなみに、自動車保険の『個人賠償責任特約』には、示談交渉サービスが付いてるケースもありますので、とてもお得です。
(※付帯しているか否かの詳細については各保険会社にお問い合わせください)
もし、自動車保険に『個人賠償責任特約』が付いていない場合は、
「自動車保険に『個人賠償責任特約』を追加した時の金額」と
「自転車保険に加入した時の金額」を比較して検討してみましょう。
車を持っていない人はどうすればいいですか?
車をお持ちでない場合は、ご自宅の火災保険をチェックしましょう。
これは、持ち家でも賃貸でも同じですが、
加入している火災保険に、『個人賠償責任特約』が付いているか、確認しましょう。
ただし、自動車保険の『個人賠償責任特約』に比べ、
補償金額の上限が低い場合もありますのでご注意ください。
火災保険の特約も付いていなかったら…
もし、火災保険にも『個人賠償責任特約』が付いていなかったら、
今度はお持ちのクレジットカードをチェックしてみましょう。
実は、クレジットカードに『個人賠償責任保険』が付いている場合があります。
ただし、補償金額の上限はかなり低く設定されていますので、
付帯されているのか?補償金額の上限はいくらか?
は必ずカード会社に確認しておきましょう。
保険料のムダをなくしましょう‼
自動車保険、火災保険、クレジットカードのいずれかに『個人賠償責任特約』が付いていて、
その補償範囲や補償金額の上限等も納得のいくものであれば、
ぶつかった相手への賠償目的で自転車保険に加入することは、実は全く意味がありません。
なぜならば、『個人賠償責任特約』は一つからしかお金が出ないからです。
「もっとお金を貯めたい!」
と思ったら、まずはムダな保険料を払っていないかどうか、
ありとあらゆる保険やお金に精通したプロに相談してみてはいかがでしょうか?
実は「こんなところにこんな特約が付いていた!」なんてことがあるかもしれません。
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第3回: お金が“自動”で貯まる“自動化貯金”のススメ
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